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禁煙外来

アメリカはかって肺がんの死亡率が最も多い国の一つでしたが、禁煙を国家的プロジェクトとして推進する事により、1990年代より肺がん死亡率が減少するようになりました。一方日本では、逆に肺がん死亡率が胃がん死亡率を超え、トップの座を占めるようになりました。禁煙したいがきっかけをつかめない方、楽に禁煙をしたい方、以前禁煙に失敗した方も含め、一度当クリニックを受診してみて下さい。当クリニックが禁煙のお手伝いをいたします。
禁煙イメージ写真

なぜ、禁煙が必要なのでしょうか?

タバコの有害性の事実に目を向けてみましょう。

(1)ニコチンは明らかな依存性物質だということです。

ニコチンはドパミンと構造が非常に似ています。ドパミンは脳の快楽中枢に働く化学伝達物質です。タバコを吸うと快感を感じるのは、ニコチンがドパミンレセプターに結合して、ドパミンを放出させるからです。喫煙を続けているとこのレセプターが増え、ドパミンの刺激(=ニコチン)をもっと求めるようになり、喫煙本数が徐々に増えていきます。麻薬や覚せい剤と同じ作用です。

(2)タバコを吸う人と吸わない人との、がんによる死亡率を比べてみます。

タバコを吸う人は、肺がん4.5倍、喉頭がん32.5倍、口腔・咽頭がん3.0倍、肝臓がん3.1倍も死亡率が高くなります。がん以外にも、肺気腫2.2倍、虚血性心疾患(心筋梗塞等)1.7倍、くも膜下出血1.8倍と喫煙の影響がはっきりと現れています。又、副煙による影響も明らかで、夫が1日20本以上喫煙するときの妻の肺がん死亡率は1.9倍にもなってしまいます。

どのようにしたら禁煙できますか?

禁煙を難しくさせているのは、ニコチン依存症という身体的依存と、喫煙が生活の一部となって吸ってしまうという心理的依存という二つの原因を、一度に克服していかなければならないからです。したがって、自分の意思だけで禁煙を達成するのは非常に難しいとされております。
ニコチン依存症は、ある薬を使うと楽に克服する事ができます。一つはニコチンを含んだパッチ「ニコチネルTTS」を、腕やお腹・背中などに貼ることです。禁煙よる離脱症状を緩和しながら禁煙することができます。
もう一つは飲み薬「チャンピックス」です。この薬は脳にあるニコチン受容体に結合することで少量のドパミンを放出させ、ニコチン離脱症状を軽くします。また、禁煙中に一服した時でもおいしいと感じにくくする為、すぐに禁煙に戻る事ができます。
一方、口さみしいから吸ってしまう等の心理的依存はどうしたらいいでしょうか。これは禁煙外来で定期的に医師と面談し、つい吸いたくなった時などの対処法をアドバイスしてもらう事で克服できます。面談では、禁煙が上手くいっていないからといって、叱責したりする事はありません。むしろ、くじけそうになる気持ちを励ましながら、禁煙というゴールを目指しサポートしながら共に歩んでいくという態度で接していきます。
また、禁煙を始める前に、家族一人・友人または同僚一人に「自分は禁煙する」と宣言しておくと、成功率が高まります。これは、自尊心を高めて吸いたいという欲望に打ち勝つ有効な方法です。

禁煙はいつ止めても効果があるものなのでしょうか?

タバコを一本吸うと寿命が5分30秒短くなると言われています。疫学的にも、例えば60歳になっても70歳になっても、禁煙すると呼吸機能の低下が抑制され、死亡率も低下することが示されています。

経口禁煙補助薬チャンピックスとは?

ファイザー社により開発されたニコチン受容体(ニコチン性アセチルコリン受容体)に対する部分作動薬で、日本で初めてのニコチンを含まない、禁煙成功率の高い経口禁煙補助薬です。
チャンピックス(一般名バレニクリン)は、ニコチン依存症の形成に寄与している4β2ニコチン受容体に対して高い親和性を有し、脳内に分布するこの受容体に作用することにより、禁煙に伴う離脱症状やタバコに対する切望感を軽減すると同時に、本受容体へのニコチンの結合を阻害することによって、喫煙により得られる満足感を抑え、禁煙に伴う離脱症状及びタバコに対する切望感を軽減します。

以前からニコチン製剤を用いて行われてきたニコチン代替療法は、喫煙に代わってニコチンを補充することにより、禁煙に伴う離脱症状を緩和してニコチン依存症から離脱する方法です。チャンピックスはニコチンを含まない経口薬であり、新しいアプローチからの画期的な禁煙補助薬といえます。チャンピックスの使用により65.4%の喫煙者が禁煙治療に成功しております。(服用開始第9~12週での4週間持続禁煙率)

経口禁煙補助薬チャンピックスイメージ写真
服用方法
第1~3日目 0.5mgを1日1回食後
第4~7日目 0.5mgを1日2回朝夕食後
※最初の7日間は喫煙をやめずに服用
第8日目以降 1mgを1日2回朝夕食後
※服用8日目から禁煙開始
計12週間服用

禁煙補助薬ニコチネルTTSとは?

(1)ニコチン置換療法とは

ニコチン置換療法は、禁煙開始時に出現するつらいニコチン離脱症状(タバコが吸いたい、イライラなど)に対して、ニコチンを喫煙以外の方法で体内に補給することにより、その症状を軽減し、無理なく禁煙に導くものです。

(2)禁煙補助薬ニコチネルTTS
皮膚からニコチン分子が一定量少しずつ体内へ入っていきます。ニコチネルTTSは、喫煙時より低いニコチン濃度を長時間維持し、離脱症状をやわらげるように設計されています。
禁煙補助薬ニコチネルTTSイメージ写真
(3)ニコチネルTTS禁煙スケジュール
ニコチネルTTS禁煙スケジュールイメージ
(4)ニコチネルTTSの貼り方
貼る位置を決める 両上腕部、腹部、腰背部のいずれかに貼ってください。
貼る場所がぬれているときは、タオルなどでよく拭いて乾燥させます。
貼り方のポイント 肌にしわができないように伸ばして貼ります。
薬のフチが浮かないように10秒くらい手のひら、指先でしっかり押さえます。薬剤は、このまま24時間貼り続けます。
※開封後は、1ヶ月以内に使用してください。

禁煙外来Q&A

Q 飲み薬(チャンピックス)と、貼り薬(ニコチネルTTS)では、効果に差がありますか?
A チャンピックスの方が禁煙効果がより高いですが、費用もやや高めになっています。しかし、もし禁煙できたとすると、1日2箱のタバコを吸う人で、1年間で18万円、10年間ではなんと190万円もの禁煙コストを節約できる事になります。しかも、禁煙により確実に心身ともにより健康になれるわけで、安い投資であると言えます。

料金表

禁煙外来(税込価格)

ニコチネルTTS30 2週間分 11,000円
ニコチネルTTS20  2週間分 8,800円
ニコチネルTTS10 2週間分 6,600円
チャンピックス スタート用パック 8,800円
チャンピックス錠 1mg 28錠 9,350円
56錠 16,500円

マドレクリニック

【診療科目】■心療内科・精神科 ■美容内科
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