近年、産業医や保健師の皆様のご努力により、健康診断等を通じてうつ病をはじめとする心の病を抱えた社員・従業員の方が、比較的病状の軽い段階で見つかるケースが増えて参りました。身体疾患同様、心の病も早期に発見し早期に治療することでご本人の苦痛のみならず、ご本人ならびに企業にとっての様々な損失を最小限に食い止めることが可能になります。
マドレクリニックでは、これまで企業や官公庁の健康管理や健康推進事業に携わる皆様と連携し、微力ではありますが職域での心の健康回復のお手伝いをさせていただいて参りました。今後とも、この領域での取り組みを積極的に行って参りたいと考えております。
以下、当クリニックの特徴やご紹介の方法などをご案内させていただきます。
就労しながら当クリニックを受診してこられる方の中には、何らかの理由でうつ状態に陥り、出勤が困難になったり、出勤したとしても仕事の能率が低下し、たいへん辛い状態に陥っている方が少なくありません。
不眠や食欲低下、さまざまな身体不調を自覚して職場の健康管理部門を訪れたり、健康診断の問診などで同様の訴えや憂鬱な気分、意欲の低下、ケアレスミスの増加などが明らかになってご紹介いただくことも少なくありません。その中にはうつ病と診断される方が多く含まれますが、それ以外に職務上あるいは職場での人間関係で心が疲弊し、自力で対処しきれずにうつ状態や不安状態、体調不良や行動上の支障などを来した適応障害の方も少なくありません。
いずれにしてもそれらの初期徴候を軽視せず、早期診断と早期治療に心がけることで、ご本人にとってもまた会社にとっても苦痛と損失を最小限に食い止めることが可能になります。
うつ病など多くの心の病の治療には月単位の時間がかかることが少なくありません。それはいくら有効な治療薬を用いたとしても、心の疲労を回復するためには十分な時間を要するからです。一方月単位の休養の後に職場に復帰するにあたっては、その間に低下した体力のみならず知的作業能力や対人関係能力に関するリハビリテーションを要することもあります。
当クリニックでは、個別に日常生活の中でのリハビリテーションについて助言・指導する一方、より本格的な社会復帰プログラムの利用が必要と判断される患者様に対しては、公的機関などで提供されるリハビリテーションプログラムへの紹介を行っております。
就労する患者様の診療においては、職場との連携はたいへん重要なものです。うつ病など多くの心の病の治療に際して、病気休養や残業を控えるなどの勤務措置が必要になります。また病気休養中、あるいは職場復帰後の職場としての対応の仕方は、その方の病状のみならず職場の受け入れ体制や復職に際して利用できる制度の有無や内容により、個別に相談しながら検討することが求められます。当クリニックでは、患者様ご本人の同意に基づき、書面上での連携のみならず、必要に応じて人事ご担当者や保健師の方など関係する皆様との面談を適宜設定し、患者様が最適の就労環境で職場に戻り、本来の能力を一日も早く発揮できるようお手伝いすることを心がけております。
当クリニックは、電車・地下鉄・バスのターミナルなど、仙台駅から至近距離(概ね徒歩1~5分)に位置するとともに、火曜日を除いた平日並びに土・日・祝日に21時まで診療しております。ご利用の患者様からは勤務しながら通院しやすいとのご好評をいただいております。
当クリニックは全ての診療を予約制で行っております。
初診される場合は、患者様ご本人から受付にお電話をいただき、ご相談のうえ受診の日時を決めさせていただいております。産業医の先生から受診をお勧めいただく場合、必ずしもご紹介状が必要とは限りませんが、診療情報提供書の形で職域での問題点やご相談内容などをお書き添えいただけますと、当クリニックと職場との良好な連携の中で患者様により良い診療を提供できるものと考えております。