比較的真面目で几帳面な方が、完璧を期して体調を崩してかかり易い症状です。また、不規則な生活で疲れが溜まると起こり易くなります。また、睡眠不足で必要以上に頑張り過ぎると、ストレス病として過敏性腸症候群になり易いのです。ストレスに負けて主として便秘や下痢などの便通異常を起こし易くなります。こういった症状が生活に支障を来たすような場合は治療することをおすすめします。過敏性腸症候群は日本人では多くみられる病気で、約10%の方が過敏性腸症候群の症状を持っているとも言われています。
腹部の一般的な検査を受けても「特に異常はない」と言われるのに、「仕事中や会議中に急にお腹が痛くなる」「通勤・通学の電車の中で腹部に不快感を感じて途中下車をしてしまう」「便秘や下痢などの便通異常が慢性化している」などといった症状がある場合、過敏性腸症候群である可能性があります。
過敏性腸症候群の原因としては、不規則な生活、精神的な緊張や不安、ストレスなどが挙げられます。中でもストレスは過敏性腸症候群の最大の原因であるとされています。緊張や不安、ストレス等が自律神経を介して腸に伝達され、その結果、腸が過敏になり腹部症状を引き起こすと言われています。
過敏性腸症候群の治療には、生活習慣の改善、食事療法、薬物療法、心理療法などがあります。治療改善率は高く、治療期間も短期で済むことが多い症状です。当院では、コロネル等の過敏性腸症候群のお薬を処方しておりますが、それが著効しない場合は、特に抗不安薬や抗コリン性のある弱めの抗うつ薬を少なめに処方する事もございます。